システムエンジニアのメンタルヘルス対策は重要です。この職種に従事する人達は恒常的に時間外労働が発生しやすい環境にあり、プロジェクトごとに様々な問題を抱えることがあります。
まず、お客様の企業に常駐している場合には先方の担当者の方とのコミュニケーションを円滑にとらなければいけませんし、関係が良いときにはそれほど問題がなくても、先方の要求がプロジェクト開始時から大幅に変化してきたなどの場合には苦労することが多いです。
所属する会社の管理部門や予算を預かる営業職は人件費などのコストに対して厳しいチェックをしていますし、先方の企業からはコストを下げて欲しいなどの要求があったときや同じコストでさらなるリクエストや改善を要求されたときにはシステムエンジニアは板ばさみになります。その他にもプロジェクトチーム内の人間関係で問題があったり、システム障害が発生したときには突発的な作業が必要になりますので、場合によっては休日や深夜を厭わず作業しなければいけない場面もあります。
会社からはメンタルヘルス上の観点からも時間外労働が増えてくると産業医より指導が入りますが、それでも責任感の強い人は仕事を続ける傾向にあり、自分の不調に気づかないまま精神的な問題を抱えることもあります。上司などの管理職がいち早くその変化に気づき、話をする機会をもち、問題がありそうなら早めに人事と連携することが一番の対策になります。